「どんぐりパパの研修会学びノート」シリーズとして、今回も学んだ内容を整理してまとめてみました。
同じ様に学んでいる方の参考になれば嬉しいです。
学びのハイライト
・AWaRe分類
抗菌薬の適性使用を進めるために、2017年にWHOが現在使用されている抗菌薬を以下の3つに分類した。
Access:一般的な感染症の第一,二選択薬として用いられ、耐性化の懸念の少ない抗菌薬。(アモキシシリン,セファレキシン,メトロニダゾール)
Watch:耐性化が懸念されるため、限られた疾患や適応にのみ使用すべき抗菌薬。(フルオロキノロン,マクロライド,カルバペネム)
Reserve:最後の手段として取り扱う抗菌薬。(ダプトマイシン,チゲサイクリン)
*WHOはAccessの割合60%以上を目標としている。
・感冒で汎用される薬剤
解熱鎮痛剤
アセトアミノフェン:10~15mg/kg/回。肝障害注意。
鎮咳薬
チペピジンヒベンズ:尿が赤くなることあり。
デキストロメトルファン:中枢性非麻薬性。モルヒネ類似構造。傾眠の副作用。MAO阻害剤併用禁忌。
去痰薬
カルボシステイン:喀痰中のシアル酸とフコース構成比を調整し、気道粘膜の調整化により喀痰排泄。シロップ剤はpH5未満で結晶析出→酸性シロップとの配合×。
アンブロキソール:ブロムヘキシン活性代謝物。ムコ多糖繊維を切断し、粘度を下げる。
抗アレルギー薬
フェキソフェナジン:6か月以上の小児から適応有り。水酸化Al、水酸化Mg含有製剤と併用で吸収低下。
オロパタジン:2歳以上の小児から適応有り。
・A群溶連菌
原因菌:A群溶結性レンサ球菌
感染経路:飛沫、接触感染
症状:発熱(3~5日で解熱)、咽頭発赤、苺舌
合併症:肺・髄膜炎、敗血症、急性糸球体腎炎、リウマチ熱
第一選択薬:アモキシシリン(30~50mg/kg/日 分2 10日分)、ベンジルペニシリン(5万単位/kg/日 分3~4 10日間)
・小児への抗菌薬投与の注意点
吸収:pHが高い,胃排泄速度遅い,蠕動運動が不規則
分布:Albが低い(セフトリアキソンなどの蛋白結合率が高い薬剤の血中濃度↑),水分量多い(水溶性薬剤注意)
代謝:CYP産生未熟,グルクロン酸抱合未発達(クロラムフェニコールによるグレイ症候群)
排泄:新生児まで腎排泄未発達(~1歳頃に成人同程度に)
・小児に禁忌の抗菌薬
ST合剤:高ビリルビン血症(新生児,低出生体重児)
キノロン系(一部):関節障害(動物実験)
テトラサイクリン系:歯牙着色(8歳未満の小児)
セフトリアキソン:核黄疸(高ビリルビン血症新生児,低出生体重児)
クロラムフェニコール:グレイ症候群(新生児,低出生体重児)
・小児領域(抗菌薬)での問題点
①小児適応がない薬剤がある。
②添付文書の用法用量では情報が不足
・ペニシリンアレルギー
Ⅰ型(即時型)とⅣ型(遅発型)アレルギー。
6位R側の類似性とβラクタム環による。
ペニシリン(6位側鎖)と一部セフェム(7位側鎖)で交差反応有。
・第3世代経口セフェム系抗菌薬の注意点
BAが低くほとんど吸収されず、また抗菌スペクトラムが広いため、耐性菌出現、CDI、低カルニチン血症のリスクあり。(ピボキシル基は消化管吸収↑の目的で付加されているが、それにより低カルニチン血症のリスク↑)
・14員環マクロライド系抗菌薬の少量投与
びまん性汎細気管支炎、慢性副鼻腔炎に対して、少量長期投与。気道分泌液抑制、IL-8産生抑制、免疫抑制作用による。
・ST合剤
低出生体重児、新生児、妊婦は禁忌。皮疹、高K血症に注意。尿細管分泌抑制作用にて血清Crが5~20%↑
・抗真菌薬
アゾール系:消化管吸収良好。ボリコナゾールは2C19で代謝(poor metabolizerに注意。)
ポリエンマクロライド系:アムホテリシンBのリポソーム製剤(SE予防目的),1~2hかけて投与(急速投与で血圧↓の可能性),低K,Mg血症に注意(定期的な採血)
キャンディ系:1.3-β-Dグルカン合成阻害。アスペルギルス症,カンジダ症に使用。クリプトコッカス,ムコールは無効(1.3-β-Dグルカンが無いため)
用語集
・AMR対策アクションプラン
薬剤耐性菌の発生と拡大を抑えるための国の総合計画として、2016年に開始された計画。
・小児抗菌薬適性使用支援加算
2018年4月開始。抗菌薬の必要性のない急性気道感染症、急性下痢症に対して、抗菌薬を使用しない事を文書により情報提供した場合に算定。
・耳鼻咽喉科小児抗菌薬適性使用支援加算
2022年4月開始。抗菌薬の必要性のない6歳未満の急性気道感染症、急性中耳炎、急性副鼻腔炎に対して、抗菌薬を使用しない事を文書により情報提供した場合に算定。

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